

新型インフルエンザの発生に備え、政府でも様々な対策案を出しています。発生すると世界的な大流行は避けられないと見られ、政府は国民の安全を確保するために、必要に応じて緊急且つ総合的な対応を行う準備を整えています。

日本に限らず、諸外国で新型インフルエンザが発生した場合、関係省庁が内閣情報調査室を介して、内閣総理大臣、内閣官房長官、内閣官房副長官、内閣危機管理監へ迅速に報告し、お互いに協力して事態の把握に努めることになっています。更に、政府としての対策が必要だと判断された場合、内閣総理大臣の判断で、内閣に対策本部を設置することになっています。新型インフルエンザが終息に向った場合には、この対策本部は廃止になります。以下は、平成19年10月26日に閣議決定された新型インフルエンザ対策本部の設置についての説明です。
新型インフルエンザ対策本部の設置について 1. 新型インフルエンザの発生に緊急に対応するため、内閣に 2. 本部の構成員は、次のとおりとする。 本部長:内閣総理大臣 3. 本部に幹事を置く 幹事は、関係行政機関の職員で本部長の指名した官職にある者とする。 4. 本部長は必要に応じ、有職者の参集とその意見の開陳を求めることが 5. 本部の庶務は、厚生労働省等関係行政機関の協力を得て、 6. 前各項に揚げるもののほか、本部の運営に関する事項その他必要な 【http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/ 内閣官房HPより抜粋】 |
こうした、新型インフルエンザに対して対策本部を設置すると共に、国民への情報の提供や、鳥インフルエンザが流行している地域や国への技術の支援、新型インフルエンザが発生したことを想定してのシミュレーション訓練などの対策をしています。

政府が現時点でとっている準備の1つとして、ワクチンの備蓄があります。抗インフルエンザウイルス薬(タミフル・リレンザ)やH5N1に対するプレパンデミックワクチンと呼ばれるワクチンの備蓄を行っています。通常のインフルエンザの予防接種では、新型インフルエンザに対しての効果は期待できないとされていて、まだ実績はありませんが、新型インフルエンザに効果があるだろうと考えられている、プレパンデミックワクチンと、パンデミックワクチンがありますが、政府は現在、プレパンデミックワクチンを備蓄しています。
パンデミックとは、大流行を意味します。プレパンデミックワクチンは、鳥から人に感染したもの、または鳥から分離されたウイルスから造られたワクチンのことをいいます。現在流行している、H5N1型ウイルスによる、鳥インフルエンザウイルスに対するワクチンを政府はプレパンデミックワクチンとして備蓄しています。
パンデミックワクチンは、H5N1型ウイルスによる、人から人への感染を起こしたウイルスから作られるワクチンで、効果はプレパンデミックワクチンよりもかなり高いと考えられています。ただし、このワクチンは新型インフルエンザが発生してからでなければつくることができないため、現在備蓄は行えません。
政府は新型インフルエンザに対するワクチンを1,000万人分備蓄していますが、どのタイミングで接種するのでしょうか。現在備蓄されているプレパンデミックワクチンは、現在流行している鳥インフルエンザに対するワクチンで、新型インフルエンザに対してどれだけの効果があるのかまだ分かりません。予防接種は少ない割合ではありますが、副作用があることも避けられません。こうしたことから、毎年流行が予想される一般的なインフルエンザの予防接種とは違い、不必要な接種は避けるべきと考えられており、実際にプレパンデミックワクチンが接種されるのは、新型インフルエンザが発生してからになる予定とされています。