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皆で防ごうインフルエンザ

その他の合併症

これまで紹介してきたインフルエンザの合併症の他にも、まだまだ数多くの合併症があります。簡単に説明していきますが、どれも注意が必要なものばかりですので、頭に入れておきましょう。

心筋炎

心筋炎は、心臓の筋肉にコクサッキーウイルスやインフルエンザウイルスが感染して炎症を起こしてしまい、心臓の筋肉を破壊してしまい、収縮機能が低下してしまう病気です。この原因になるウイルスは決して珍しいものではないため、合併症の危険がつきまとうということになります。また、心筋炎自体にも合併症があり、心不全、不整脈などにも注意しなければいけません。心臓は命に直接関わる臓器ですので、自己判断は絶対にしないようにしましょう。

診断

血液検査を行い、ウイルスに感染しているかどうかを調べます。その他、心電図検査、胸部X線検査の他に、心エコーで、心臓のポンプ機能の働きや、心室の拡大の有無などを調べます。

治療

心筋炎の治療は、自己判断で風邪薬を服用すると心筋破壊を進めてしまうことになります。心筋炎と診断されたら原則として入院して治療に取り組まなければいけません。入院治療の目的は、合併症を防ぐ対処療法が中心になります。

熱性痙攣

乳児によく見られるものとして、熱性けいれんがあります。インフルエンザなどで高熱が出ると起こりやすく、通常は痙攣発作がおさまるのは5分以内です。最も多く見られる時期は生後9ヶ月から2歳弱で、意識の回復がよいものを単純熱性けいれんと呼びます。高熱を出してけいれんを起こしたら、すぐに救急外来を受診しましょう。その様子に慌てる人もいますが、時間が経過すると自然におさまりますので、落ち着いて対処しましょう。病院では熱性けいれんとともに、髄膜炎や脳炎を起こしているかどうかを調べ、多くは熱を下げるだけで特別な治療は行いません。

ライ症候群

ライ症候群は、インフルエンザに感染したあと、アスピリンを服用している子供などに、急性脳症、肝臓の脂肪浸潤を起こし、命の危険に関わる原因不明の病気です。以前は、らい病とも呼ばれていました。成人のライ症候群は稀で、仮に罹患してもほぼ完治します。問題なのは子供が罹患することです。

原因

ライ症候群の正確な原因はまだ分かっていません。インフルエンザウイルスによるもの、アスピリンなど、薬によるものなど、様々なことが言われていますが、はっきりと分かりません。解熱剤で使われるアスピリンが原因と言う説に対し、アスピリンを使っていない子供にもライ症候群が発症しています。ですが、インフルエンザにかかった子供には、アスピリンは絶対に使わないように指導されています。

症状

ライ症候群の症状は、第5期までの段階に分類することができます。意識障害が早く進行するのが特徴で、たった数日で命を落とすこともある怖い病気です。仮に治ったとしても、神経系に後遺症を残すことも多く、予後は良いと言えません。

段階

症状

第1期

嘔吐、無気力、混乱などの精神症状、悪夢

第2期

小脳が炎症を起こすことによる麻痺、過呼吸、脂肪肝、過度の反射作用

第3期

上記症状の継続、稀に昏睡や大脳浮腫、呼吸停止

第4期

深い昏睡、瞳孔の散大、肝機能障害

第5期

第4期の症状の急激な発症、不快昏睡、てんかん発作、呼吸停止、弛緩、大量の血中アンモニア、死亡

治療

ライ症候群の治療は、ブドウ糖液を点滴し、急性脳症による脳浮腫対策が主な治療になります。腎臓・肝臓の機能が異常な場合も治療が施されます。脂肪酸の代謝異常がある場合、L-カルニチンが投与されますが、早い段階でなければ効果はありません。

病気に気づいたら、小児科へ搬送しますが、緊急を要します。インフルエンザにかかったら、子供の場合は絶対にアスピリンの解熱剤を使わないよう注意しなければいけません。