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皆で防ごうインフルエンザ

ギランバレー症候群

ギランバレー症候群は、聞きなれない名前かもしれませんが、この病気もインフルエンザの合併症として挙げられます。神経の病気で、筋肉を動かす運動神経などに障害が起き、手足に力が入らなくなる病気です。重症になると呼吸不全を起こし、一時的に気管切開や人工呼吸器が必要とされますが、多くは予後も悪くなく、日本では特定疾患に認定されている指定難病ですが、難しい名前の割には将来を悲観するものではありません。また、インフルエンザの合併症としても、発病率の高いものではありません。発症の多くは若年成人と高齢者になります。男女別に見ると、男性の方が多少多くなります。再発する可能性もあると言われているので注意が必要です。

原因は?

はっきりしたことは分かっていませんが、ギランバレー症候群を発症する前に、風邪の諸症状やインフルエンザの症状があることが多く、ウイルスや細菌による感染が引き金となって発症すると考えられています。神経細胞には軸索と呼ばれる部分があり、ギランバレー症候群では、この軸索の周囲を取り囲む髄鞘という部分に障害が起こります。

症状

ギランバレー症候群の前兆として、風邪やインフルエンザの諸症状があり、その後1〜3週間で急速な四肢の筋力低下が現れます。一般的に症状のピークは2〜4週間目で進行が止まり、その後は徐々に快方に向います。3〜6ヶ月で元に戻りますが、中には10〜20%の割合で機能障害の後遺症が残ります。主に運動神経の障害ですが、少ないながらも感覚神経の障害が出る場合もあります。

四肢以外の神経障害として、50%に顔面の筋力低下が見られ、下や嚥下筋に障害が起こり、喋りにくくなったり、物が飲み込みにくくなったりします。目の外眼筋支配神経に障害が出る場合、物が2つに見えることも起こります。呼吸筋の麻痺は10〜20%に見られ、自分で呼吸できなくなった場合は気管を切開したり、人工呼吸器をつけなければいけませんが、一時的なもので快方に向いますので悲観することはありません。また、筋肉を司る神経だけではなく、自律神経にも障害が出る場合もあり、その場合、不整脈や頻脈、起立性低血圧、高血圧などの症状が出ます。

回復しにくい人

難病に指定されながらも、比較的予後は悪くないギランバレー症候群ですが、中には回復しにくい人もいます。60歳以上の人、細菌の一種であるキャンピロバクター・ジェジュニに感染している人、元々人工呼吸器が必要な人、口咽頭筋麻痺がある人、軸索に障害のある人、ギランバレー症候群を発病してから治療を始めるまで、2週間以上経過している人などが挙げられます。

検査

検査・診断は神経内科の医師が行います。髄液検査を行うと、脳脊髄液の中に蛋白が増加しているのに、細胞は増加していないのが認められます。これは発病後1週間ほどで分かる検査です。ギランバレー症候群の特徴として、この所見が特徴になります。この他にも、神経伝達速度や血液検査、細菌学的な検査なども行われます。

治療

ギランバレー症候群の治療は、免疫グロブリン療法が有効的で、早期からの大量静注療法が行われます。免疫グロブリンを400mg/kg、5日間投与することになります。血漿交換療法も有効的とされていて、欧米では主流の治療法です。症状によって異なりますが、軽症の場合は2回を隔日で、一人で立つことのできない中症の場合や、人工呼吸器が必要な重症の場合では4回を隔日で行います。予後のため、リハビリテーションも必要で、自律神経に障害が出ている場合は、その管理も行わなければいけません。