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皆で防ごうインフルエンザ

インフルエンザ脳症

インフルエンザ脳症は、インフルエンザにかかった子供が発症する可能性のある最も重い合併症です。毎年発病する患者は数百人にものぼり、後遺症の残る子供は25%、死亡率に至っては30%にものぼります。1〜4歳の子供の死因の6位につけている合併症です。こうした恐ろしい合併症を起こさないためにも、インフルエンザの予防、発病したら早めに病院で検査・治療が望まれるのです。

インフルエンザ脳症とは

インフルエンザ脳症は1990年代にその存在が確認され、5歳以下の子供に多く見られる合併症です。インフルエンザにかかった子供がいきなり痙攣を起こし、急速に意識障害が進行し、死に至ってしまいます。インフルエンザ脳症と言えば、急性壊死性脳症を指す場合もあります。インフルエンザA型(A香港型)が原因になっていることも多いのですが、その髄液や脳組織からインフルエンザウイルスが検出されることはありません。にも関わらず、脳が腫れることによって頭蓋骨の中の圧力が上昇し、脳そのものの機能が低下してしまい、意識障害を起こします。

一方、インフルエンザ脳炎は、脳にウイルスが直接入って増え、炎症を起こし、ウイルスによって神経細胞が直接破壊されてしまいます。

症状

インフルエンザ脳症は突然発症します。痙攣、意識障害。異常行動などがよくみられる行動として挙げられます。痙攣はガクガクとした動きをし、筋肉もこわばります。数分の短いものから数十分も続く場合もあり、回数も1回だけだったり何度も繰り返したりと様々です。意識障害を起こすと、一見眠っているように見えていても、呼びかけはもちろんのこと、叩いても揺すってもつねっても目を覚まさない状態になります。目が覚めていても視線が定まらずボーっとしていて、すぐウトウトしてしまう状態になります、異常行動は、下記にある『異常行動の注意』にあるような行動が見られます。異常行動は、高熱を出した子供には珍しいことではありませんが、痙攣や意識障害が伴うようであれば注意が必要です。

インフルエンザ脳症の特徴

インフルエンザにかかった子供が、年間100〜300人の割合でインフルエンザ脳症にかかっています。インフルエンザの流行の規模が大きければ大きいほど、インフルエンザ脳症にかかる子供の数も比例して多発します。特徴として、A香港型が流行した時に多く見られます。熱性痙攣の既往症のある子供に多い特徴があります。

神経症状が出るまでの期間が、発熱を起こしてから数時間から1日と短く、意識障害として、痙攣や意味不明な言動があります。世界的に見ても日本での発症率が高く、男女の差もありません。例え命を落とすことがなくても、多くの患者に重い後遺症が残ります。

異常行動の注意

小さな子供は高い熱を出すと、熱性譫妄という症状を見せることがあります。幻覚を見て実際に見えないものを見て笑ったり怯えたり、意味不明の言葉を発するなどの異常行動をする場合があります。これはインフルエンザ脳症の初期症状のこともあるのです。こういった症状が現れた場合は、かなりの注意が必要です。

熱性痙攣との違い

高熱が出るときに、誘発されて起きる痙攣が熱性痙攣です。6歳以下の6〜8%に見られます。熱性痙攣は全身痙攣であることが多く、ほとんどが5分以内で治まります。インフルエンザ脳症と違い、後遺症の心配もありません。

治療

インフルエンザ脳症は、命に関わる病気に関わらず、まだ有効な治療法がないのが現状です。サイクロスポリン療法によって、インフルエンザ脳症による死亡率が下がったことは事実ですが、最終的な評価とはなっていないのが現状です。